大学生投資家のhiro-kunです。
本記事では、ETF(上場投資信託)とインデックスの違いを解説します。
ETFは株、投資信託と並ぶ投資商品のひとつ
インデックスは、市場(日本や米国など)の平均成績を簡単に評価するための数値
ETF、インデックス、それぞれの関係性について詳しく説明していきます。
ETFとインデックスの違いとは?
ETFとは上場投資信託
投資信託について軽く説明します。
株式市場の基本は、各株式会社の株式です。
投資家は、どこかの株式会社の株式を購入し、値上がりを待って売ったり、配当をもらって利益を得ています。
しかし、株式は購入するためにまとまった資金が必要です。
(基本は100株単位で数万円から数十万円必要)
少数の会社に投資していると、その投資している会社の業績が悪くなったり、倒産しそうになった時に株主も大きく資産が減少してしまいます。
そこで、「資産運用のプロに資金を預けて、まとめて運用してもらおう」というアイディアが生まれます。
これが投資信託です。
投資信託も、結局は個別の会社の株式や債券を購入しているのです。
まとめてプロが管理することで、個人の資金では難しい分散投資を可能にしています。
ETFは、この投資信託が上場されています。
ファンドが資金を調達して、まとめて運用することは一緒です。
上場することで、取引場でリアルタイムで決まる市場価格で売買することができます。
投資信託よりも取引の自由度が高いです。また、配当金を出すものが多い点も、投資信託と異なります。
ETFと投資信託の違い
ETF | 投資信託 | |
上場/非上場 | 上場 | 非上場 |
価格の決まり方 | リアルタイムで変動 | 1日1回算出 |
購入価格 | 1株数千円程度 | 100円から購入可能 |
配当 | 出すものが多い | 出さないものが多い |
まとめると、ETFは分散の効いた投資商品のうちのひとつです。
個別の会社の株式・・・株
ファンドに資金を集めて運用・・・投資信託
投資信託を上場して株みたいに売買できる投資商品・・・ETF
インデックスとは何?
インデックス=株価指数
インデックス(株価指数)とは市場全体の動きを表す指数のこと
株式市場では、各会社の株価は毎日変動を繰り返しています。
ある市場が全体的に好調なのか不調なのかを判断するためには、何らかの指数が必要です。
ある日の各社の株価値動き
A社は1%株価上昇
B社は2%株価下落
C社は3%株価上昇
..............................
この情報だけでは、全体としてどうなのか分からないですね。
そこで、何らかの方法で平均的な数値を出して、「この全体市場は今日、○○%上昇した」と示せる指標が欲しいわけです。
【具体例で解説】インデックスとは?
日本の株式市場を例に、インデックスについて具体的にお話します。
日本の経済成長を測るためにも、日本に投資をするか判断するためにも、日本の会社の株価がどのように推移しているのかを知る必要があるのです。
方法①日経平均株価
この方法は、日本を代表する大企業(225社)に絞って株価を足して算出しようというものです。
(正確には単純な足し算ではありません)
トヨタ自動車 6403円
ファーストリテイリング(ユニクロ) 52300円
ソフトバンクグループ 4493円
..................................................
のように225社の株価(に少し細工をしたもの)をすべて足して、225社で割って算出します。
(株価は2020年5月19日現在のもの)
方法②TOPIX(Tokyo Stock Price Index)
上の日経平均では、株価が大きい会社ほど日経平均に与える影響が大きくなります。
例えば、同じ1%の株価下落でも
トヨタの場合は64円なのに対し、ファーストリテイリングは523円の変化額になります。
日経平均株価に与える影響は、株価が高いほど大きくなってしまいます。
株価の大小は実際の会社の規模と関係がありません。
会社の価値として評価されるのは、
株価×発行株数で算出される時価総額です。
そこで、時価総額を基準にして、さらに対象企業を東証一部上場企業全て(約2100社)に広げたものがTOPIXです。
TOPIXは会社の規模に対応する時価総額を基準に、東証一部上場企業の平均を示すインデックス
TOPIXの算出は、
トヨタ株価○○円×発行株数○○株+ファーストリテイリング株価○○円×発行株数○○株............
というように東証一部企業全ての時価総額を足し合わせ、企業数で割っています。
インデックス投資とは
ファンドは大量の資金を、複数の企業の分散して資産運用しています。
どのような割合で分散するかを決めるのにインデックスを使用する投資方針をとるファンドをインデックスファンドと言います。
例としてTOPIXに連動するインデックスファンドの場合、時価総額を基準として割合を決めて投資しています。
時価総額が日本で一番大きいトヨタで3-4%
SONY、NTT、キーエンス、ソフトバンクなどがそれぞれ1.5-2%程度というように、TOPIXに含まれる各会社の株式に投資していきます。
ある期間でTOPIXが上がれば、このインデックスファンドの運用成績もプラスになります。
Q:平均に追従するって魅力的なの?
日本のインデックスは、バブル期の数値を超えることができていないため、あまりよい運用成績を残すことができていません。
しかし、世界で見れば株価の平均は順調に成長してきました。
この世界は技術革新であふれており、大企業はさらに大きくなり続けていますから、長期的に株価は成長していくと考えられます。
その成長と一緒に運用成績を伸ばすことができるのがインデックス投資の特徴です。
より経済的に成長した未来を予想するのであれば、市場平均に追従するインデックス投資を行うことは適しているのではないでしょうか?
なお、平均よりも良い成績を残そうとする運用方法のことをアクティブ運用と言い、アクティブ運用を行うファンドをアクティブファンドと言います。
投資先をファンドマネージャーが厳選したり、売買を繰り返して高い運用実績を目指します。
【まとめ】ETFとインデックスの説明と関係性
- ETFは投資商品のひとつで、株と投資信託の中間的な性質を持つ
- インデックスは市場の動向をつかむための指標(印、サイン)
- インデックス(市場全体の値動き)に連動するようなETFがある
ETFとインデックスの関係性はお分かりいただけましたでしょうか?
もし理解できない点がありましたら、お問い合わせフォームから連絡していただければ、回答します。
みなさまのお役に立てる情報を提供できていたら幸いです。
本記事をお読みいただきありがとうございました。